こんにちは、ウェブストアスタッフの出石(いずいし)です。

今回はHans J. Wegnerがデザインしたチェア「CH33」をご紹介します。

CH33はウェグナーが長年タッグを組んだカール・ハンセン&サンから1958年に発表されました。

まず目を引くのが大きくカーブを描く背板の形。
真上から見ると三日月のような形をしており、この丸みが背中を優しく包み込みます。

背板にここまでの流線を用いているチェアは珍しく、
木工職人でもあり造形の分野にも明るかったウェグナーだからこそ成し得たデザインと言えます。

さらにディテールを見てみると、パーツはすべてサンディングが施されており角張ったところがなくどこか優しい雰囲気に。

脚にはテーパーが掛かっており軽やかなシルエットながら末広がりに設計されているため安定感があります。

非常にシンプルなデザインの中で背板と後脚のジョイント部分が全体のアクセントとなっており、木栓を敢えて表から見えるように残しているところからはウェグナーのクラフトマンシップに対するの愛情を感じることができます。

2012年にはカール・ハンセン&サンより復刻されており、樹種や仕上げ、ファブリックなどのバリエーションが豊富なCH33ですが
チーク材を使用したものはビンテージの物のみでとても貴重な1脚です。

他に類をみないバランスの取れたデザインと上品さを兼ね備えたウェグナーの名作・CH33のご紹介でした。